講談社から出版された書籍「ゲームの歴史」に、業界人から「内容が事実と異なる」「主張のために事実を拡大解釈している」「思い付きから逆算している」との指摘が相次いでいる。
「ゲームの歴史」はヒット作「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」で知られる岩崎夏海さんとライターの稲田豊史さんによる著書(全3巻)で、2022年11月発売した。同書に対して「内容が事実とは異なるのではないか」と批判する声が3月ごろからTwitter上で挙がっている。
前書きによると同書はコンピュータゲームの成り立ちを順を追って網羅的に書いたもの。著者たち独自の視点「岩崎・稲田史観」に基づいて、任天堂のゲーム機、ファイナルファンタジーVIIが業界に与えたインパクト、3D表現の進化、業界動向などについて語っている。
しかし、岩崎・稲田史観から語った同書の見解には、異を唱える声が多い。「ポケットモンスター」シリーズの制作にかかわったシナリオライター・とみさわ昭仁(@hitoqui_ponko)さんはTwitterで「(ポケモンは)「メンコ」から発想したとか書かれているようですね。そんなことはありません」と投稿している。
ゲーム雑誌編集長を歴任したMW岩井(@mwiwai)さんも、とみさわさんの意見に同調し「(ポケモン生みの親である)田尻智さんから直接聞いたお話とも合致」するとツイート。続けて「書籍『ゲームの歴史』はひどい本」と酷評し「(田尻さんの話を)全無視して持論を、あたかも真実のように書いた著者のことが本当に許せなくて」と怒りをあらわにしている。
iモードの立ち上げに携わった栗田穣崇さん(現ドワンゴ専務取締役COO)もiモードに関する記述について誤りを指摘した上で「着メロでの流れで生まれた『ファッション』という説をゲームに展開したいがために、事実と異なる部分をあえて無視、もしくは拡大解釈して説明しているように感じた」との感想を語った。
IT系ライターの西田宗千佳さんも「思い付きから歴史を逆算して当てはめたであろう不整合が多いのが難点」「歴史の名を冠するべきでない内容」とツイートした。
一方、著者の岩崎(@huckleberry2008)さんは「データや出典がなく主観的な理論を展開する本でしかない」という同書を読んだ感想ツイートに対し、以下のように返答している。
「データを用いるとその用い方の恣意性に際限がなくなってかえって本質から逸れるし、主観というけど化学じゃないんだからゲームの世界に客観など存在しないので、この手の意見には全く与しない」(原文ママ)
ITmedia NEWSは「ゲームの歴史」について、講談社に対し、間違いがあるとの指摘があることを認識しているか、校閲体制はどうだったのか、今後はどう対応していくのか尋ねた。
講談社は「同書の内容について事実誤認があるのではと複数の方からご指摘をいただいております。現在、編集部と著者で全体の確認作業を行っております」とのみ回答した。
(出典 news.nicovideo.jp)
<このニュースへのネットの反応>
何冊も出しといてようやく「確認中」??
3冊同時発売らしいよ
(俺が勝手に考えた)ゲームの歴史
「ハナからケツまで俺の妄想だ、文句有っか!」とはたまげたな。
単なる個人の妄想をさも事実のように書籍化、お隣でよくやってることだな
歴史を名乗る以上は、客観的な事実に基づいて記述する必要があるだろうに、この著者はいったい何を考えているんだ? >ゲームの世界に客観など存在しない
もしドラもそこまで良い作品でもなかったしな。マーケティング的には上手く行っただけ。メディア露出するようになって作者の人間性がアレだと解ったし。下駄が無くなればこんなものよ。
マジかよ!ゲーム機大戦見返してくるわ!
くりた氏のツイートでガラケーアプリの項目だけ見たけど「コンシューマー大手は参入していない、ガラケーアプリにはアイテム課金があった」とか、それだけでも当時を知らないで書いていることが分かる。記事内のポケモンは魔界塔士SaGaのモンスター食肉進化から発想を得てのことだし。「著者から見たゲーム史」なら何とも思わんが「ゲームの歴史」と名付けるには手落ちもいいとこ。
「出典・参考文献」のところに何が書いてあるのかちょっと気になる。
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