第35回東京国際映画祭のジャパニーズアニメーション部門で10月29日押井守監督の「機動警察パトレイバー2 the Movieサウンドリニューアル版)」が上映され、メカニックデザイナー出渕裕が東京・角川シネマ有楽町でのトークショーに出席した。

今作は、「機動警察パトレイバーシリーズ劇場版第2作。2002年、突如として横浜ベイブリッジが爆破される事件が発生。自衛隊機によるものと報道されるが、該当する機体は存在しなかった。同様の不審な事件が都内でも相次ぎ、警察と自衛隊の対立が深刻化。政府は実働部隊を治安出動させ、警視庁特車二課第2小隊隊長の後藤らが、東京に戦争を再現させたテロリストの正体を追う。

司会の藤津亮太氏(アニメ評論家)が、製作が決定しているシリーズ最新作「パトレイバーEZY(イジー)」の話題をあげると、出渕は「これは別に言っても支障がないと思いますが、実は『EZY』の話が具体化する前に、別の形で軽い打診があったんです。メーカーさんなどから『パトレイバーはまだやれるタイトルじゃないか』と相談をされた」と告白。その際に提案したというストーリー概要を明かした。

出渕「『刀狩りじゃだめ?』と言ったことがあって。要するに、もう使えなくなったレイバーとかを没収するというか。危険なものだとわかりはじめたから、それで……」

藤津氏「銃刀法的な扱いでということですよね」

出渕「そう。隠したり、引き渡さない者に対してね。それが完了すれば、取り締まる相手もいなくなるわけですから、特車二課が解体されるという話。そうすればきれいに終われるんじゃないかなと思ったんです」

藤津氏「仕事を完遂すると用がなくなる組織という設定ですね」

出渕「でも、そういう話をしたら『それは夢を壊すからやめてください』と却下されたわけです(笑)

幻のストーリーとなった「特車二課の解体」。さらに本部門の特集テーマが「アニメと東京」であることから、出渕は「今はどんどん東京の風景が変わっていますよね。渋谷にしても変わっていて。今度、新宿も再開発で。再開発に困っているんですよ。今ある風景だと、それをベースにしてきっちり作れるんですけど、完成予想図だとかなりファジーなんですよね」と苦労を語る。

そのうえで、「スカイツリーがあるじゃないですか。あれはできているからいいと思うでしょ? でも使うのに許可がいる。なかなか許可を出してくれないのかな? だから、うちらの作品以外でも映像作品にスカイツリーはあまり映らないんですよね」と説明し、「ケチだよね(笑)東京タワーはいくら使ってもいいのに。シンボルとして。それで決めたんです。どうせパラレルなんだから、今回作るパトレイバーの新作は、スカイツリーがない世界です。使わないとかじゃなくて、そこにない! 存在しない(笑)」と新作は“スカイツリーのない世界”であることを明かすと、客席から笑いが沸き起こっていた。

第35回東京国際映画祭は11月2日まで、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催。

シリーズ最新作「パトレイバーEZY(イジー)」にないものとは?


(出典 news.nicovideo.jp)


<このニュースへのネットの反応>

そう、ハゼです





西暦2199年、うーぱーいーつで人類滅亡(モヒカンの眼鏡が空を飛びながらエネルギー衝撃波を撃ちまくる)


スカイツリーがない世界か。今度の舞台は大阪それとも名古屋か?(胸熱


使われることでイメージの悪化をとか言うけど、どう悪化するんだよと言いたいわ。昔はいくらでも使ってくれの権利者が多かったのに。ただ単に使用料払えとかイチャモン付けられてるんだろうな貧乏会社は何でも金せびってくるから


「刀狩り(中略)完了すれば、取り締まる相手もいなくなる」それは大前提として新規生産の禁止を意味する…間違いなくシャフト・菱井・四菱・目立・篠原が抵抗する。


劇2でヴァリアントを解体されたシーンに着想を得たのかな?


レイバー世界中で使われてるのに日本だけ禁止して対抗手段も破棄しますとか、押井の精神性を形にした様なストーリーですな(最大限の侮蔑)


でもレイバーって言ってみれば土木建築分野で広く使われてる重機の一種だろ…それを無くすってのは夢がどうこうというより不自然な感じ。


許可が降りない?随分と損な事してる気がするが・・・まあ東京ツリーで良いけどな俺は。


昔ならともかく今だとMAD動画作られて程度を弁えないバカが企業イメージを棄損させるようなレベルのものを垂れ流す可能性があるからなぁ。それくらいアニオタが信用されていない事の裏返しなんだけど。


実写版パトレイバーでは、「コストが高く無人機の発達も目覚ましいので、不要の烙印を押されて世界中から姿を消しつつある」っていう設定らしいけど、上のコメントで挙げられたシャフト・菱井・四菱・目立・篠原は違う製品に転向したのかねぇ。